ワンダーウーマン

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DCエクステンデッド・ユニバースの4作目。生誕から75年以上経つのにまともに主演映画が無かったワンダーウーマンが主役を張る映画であるが、彼女のオリジンとしては100点満点の出来ではないだろうか。

女しかいない島で、プリンセスとして母親に大切に育てられてきたダイアナ。一族最強の者しか持てないと言われる剣に憧れ、強くなるための修行に励む彼女は、その中で自身の秘められた能力に気付く。そんなある日、島に不時着したパイロットのスティーブとの出会いで、初めて男という存在を目にしたダイアナの運命は一転。世界を救うため、スティーブとともに島を出てロンドンへと旅立つ。 – 映画.com

日本上陸以前から海外での評判がべらぼうに高く、いまいちパッとしない印象だったDC映画の救世主みたいな扱いを受けている作品。そんなに凄いのかな……と思って視聴したが、実際かなり良かった。懸念していたフェミ要素も政治要素も薄めで安心。溜めや間延びも無くかなりサクサク進む(逆に脇役のチャーリーにトラウマ描写していて、回収するわけでもないのがちょっと気になった。見逃しかな?)。冷静に考えると王道のイヤボーンヒロインなんだけど嫌味なく受け入れられているのは凄い。メスゴリラ的なネタ要素入っているとみんな素直に誉めるんやなぁ。

ギリシャ神話ベースの設定ではあるが、この要素も島を出た後はアレスぐらいしか関与しない。神が人間社会を裏から操っている……みたいなモチーフは真面目にやったら(この神話に馴染みが深い欧米では特に)面白いだろうなとは思うが、DCユニバースに影響出るからか神様はもうほとんどいませんみたいな状態らしい。あと真実の縄(作中だとほとんど鞭扱いだったが……)って「ヘスティアの紐」って言うんだな。日本のオタクが聞くとほぼ全員『ダンまち』のおっぱい紐を連想するようになるから困る。ちなみにヘスティアはゼウスの姉なのでこの映画のダイアナからすると「伯母さんの紐」だ。

もっとも媒体によってこのへんの設定はコロコロ変わるらしい。この映画の予習で『ワンダーウーマン:アースワン』(記事)を読んだが、あっちだと父親(といっても遺伝情報を回収されただけって感じだが)はハーキュリーズ(ヘラクレス)。最後に「兄さん」って台詞があって初めて、今作の設定だと(ゼウスとヘラの息子である)アレスと異母兄妹になるって気付いた。

『キャプテン・アメリカ/ザ・ファースト・アベンジャー』(記事)でも思ったんだけど、実在した軍隊相手にヒーローが無双するの凄い格好いいな。クリスって名前の俳優が演じるスティーブって名前の軍人が戦略兵器搭載した戦闘機で特攻するところも似ている。ネット上の感想で「フォンデュ出来たほうのスティーブ」って言ってる人がいて死ぬほど笑ってしまった。

全体を振り返ってみると『バットマン:ダークナイト』の様なシリアス路線を捨て、明るい路線にとうとう踏み切ったように感じた。もっと言うのならダークナイトがあまりに評価され過ぎて、以降のDC映画はそれに引っ張られ過ぎていたのではないか……というのは『マン・オブ・スティール』(記事)の時点で散々言われていた気もするが、ライバルのMCUが明るい作風で成功しているので、ようやくそれを踏襲していったのではないか。

これは(広告などを見る限りターゲッティングしているであろう)女性層を取り込むうえでもいい戦略だったと思う。女性層ってアメコミのヒーローが「正義とは……?」みたいにウジウジ悩む展開を男が思ってる以上に嫌うらしいので、かなりさっぱりとした作りのこれの方がずっとウケがいいのではないか。フェニミズムとかで人呼ぶよりもいいよね、その方が。

 

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