これがマストドンだ! 使い方からインスタンスの作り方まで

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2017年4月半ばから、インターネット界隈に急速に広がりつつあるTwitterライクなSNS、Mastodonの解説本。Web上に様々なページが散見されるようになってはいるものの、体系的にまとめた解説書としてはこれが初となる。海外発なのに日本であっという間に広まって解説書も先取りするとはまた奇妙なムーブメントである。

【最速緊急発売!今話題の「マストドン」解説書です!】登場するやいなや数日で全世界30万人以上のユーザーを集め、今最も注目されている新しい分散SNS「マストドン」。マストドンとは何か?その背景や技術的な解説、簡単な始め方をはじめとして、マストドンにのめり込んでいる識者からの寄稿も収録しました。また世界最大級のインスタンスmstdn.jp管理者ぬるかる氏の手記も掲載しています。実際に個人や企業がインスタンスを作る方法も技術面での詳細な手順とともに解説。今知るべき「マストドン」情報がこの一冊に! – ネクストパブリッシング

Mastodonが急速なブームを迎えてからのまだ一か月経っていないが、仮にMastodonがあまり流行らずに失敗する未来が来たとしてもこの期間はインターネット界の歴史に確実に残るような怒涛の日々であった。Mastodonはこれからも様々な展開が起きうるのでいずれは今とは全く違った様相になる可能性は高いが、それでも初期の約2週間にどのようなことがあったのかが書かれていることには価値がある。

内容としてはMastodonの社会的・技術的な意義についての文章が半分、もう半分はMastodonの基本的な使い方や個人用インスタンスの立ち上げ手順などの技術的な内容でこちらの方については素人の自分にはコードがちんぷんかんぷんなので流し見で読んだ。

一番の見どころはmstdn.jpインスタンスを立ち上げて一躍時の人となった管理者ぬるかる氏が結果的にドワンゴに入社するまでに至った経緯を書いているコラムだろう。今までにいくつかインタビュー記事があったが,同氏による一次資料はこれが初めてである。

他にも世界最大のインスタンスとなったPawooの立ち上げにかかわったエンジニアが初期の動向について書いている。社内でのプロジェクト立ち上げからリリースまで10時間弱だそうで、日本企業とは思えないくらい無茶苦茶早い。Pawooに関しては海外インスタンスからの切断について詳しく書いて欲しかったところだが、そこはあんまり触れられていない。

MastodonにはCW(Content Warning)で閲覧注意、NSFW(Not Safe for Work)でエロや残酷表現、という形で文章や画像をクリックしなければ伏せることが出来るようになるという機能があり、表現に関するコントロールに気を使っている部分があって興味深いのだが、それをもってしても隔離された(まぁ、キャッシュに残るだろうからね)Pawooの事件は表現と法律とグローバリズムという非常に現代的な問題に直面していて一番関心のあるところだったのでそこは残念。ここを真面目に書くとそれだけで一冊の本になるから仕方ないと言えばそれまでだが。

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