カメラを止めるな!

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単館系とかマイナーとか言われる小規模上映の作品だったのだが、巧みな構成が名だたる映画通を唸らせSNS他の口コミで広がりついには上映館が大幅増大するという異例の対応をされるまでに至ったインディー作品。

「まったく情報を仕入れずに見に行った方がいい!」と口をそろえて言う既視聴者の言葉を信じて丸腰で見たが非常に面白かった。この記事(に限らずこのサイトはほぼ全部そうなのだが)は完全にネタバレ有りなので未視聴の方はブラウザバックをお勧めしたい。

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映画専門学校「ENBUゼミナール」のワークショップ「シネマプロジェクト」の第7弾として製作された作品で、前半と後半で大きく赴きが異なる異色の構成や緻密な脚本、30分以上に及ぶ長回しなど、さまざまな挑戦に満ちた野心作。「37分ワンシーンワンカットのゾンビサバイバル映画」を撮った人々の姿を描く。監督はオムニバス映画「4/猫 ねこぶんのよん」などに参加してきた上田慎一郎。とある自主映画の撮影隊が山奥の廃墟でゾンビ映画の撮影をしていたが、そこへ本物のゾンビが襲来。ディレクターの日暮は大喜びで撮影を続けるが、撮影隊の面々は次々とゾンビ化していき……。 – 映画.com

自分は有名映画ブログの破壊屋の記事経由で知ったのだが、他にも宇多丸とかヨッピーとかも推薦していたらしい。その辺のインフルエンサーのおかげか上映館が増大し、評価を知っても満員御礼過ぎて全然見られなかった(インディー映画はそもそも上映回数自体も少ないってこれで知った)のだが、それで見ることができた。

最初の37分間の劇中劇は何にも知らないで見ると正直なかなか辛いものがあった。ただ構成上なんらかの仕掛けがあることは分かっていたのでそれを考えていたのと、ワンカットで撮っていることに関心しながら見ていた。それが終わった後、種明かしとなる本編が始まったら哀愁溢れる勤め人としての映画作りから、もう笑うしかないトラブル続きの末にハートウォーミングな結末が待っていてすごい感心したのであった。

伏線バシバシ決まる凄い作品。劇中劇の中で違和感のあった部分や拙いと思われていた部分のすべてに意味があって、どれもこれも笑いとして回収される気持ちよさ。低予算映画で素人に近い役者さんも多かったそうだが、そういった条件のすべてを逆手にとってまさしく昇華されている。

映像制作あるあるを題材としたストーリーで、映画通ほど高い評価をするのも頷ける。自分が今まで見てきた映像作品だってこうやって作られてきたんだよなぁと思うと感慨深いというか映画愛を感じるというか。ストーリーも王道の父娘のエピソードになっているほか、最初は印象があまり良くなかった問題児ぞろいの役者・プロデューサーが最後には「みんな頑張れ!」と素直に応援できるようなキャラになっていて「いいもの見たなあ」という気分で映画館を出ることができた。

正直アニメ以外の邦画は基本的に見ない(多分前回見たのが『シン・ゴジラ』(記事)だと思う)人間なのだが、ミーハー気分でそのポリシーをぶん投げて良かった。いい映画だった。

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