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人間の夢に潜入することで情報を引き出すことのできる能力が存在する世界で、それを利用した産業スパイたちが活躍するアクション映画。クリストファー・ノーラン監督作。

クリストファー・ノーランの代表作の一つで、大ヒットしたダークナイトの次に撮った作品。メメント、プレステージ、バットマン三部作を既に視聴しているのでノーラン作品はこれで6作品目である。

私は海外SF小説のファンなのだが「人間の思考を超能力で読み取る」という設定はSFの世界ではあまりに古すぎてもう誰も書かないので逆に新鮮というレベルの古典ガジェットである。この作品は「人間の潜在意識の投影である夢に潜入する」という一ひねりした設定になっている。現実には起こりえない光景が実写で起こるさまは、さながらマトリックスのようだ。現実世界では寝てるところも一緒。

最初に日本語が聞こえたので吹き替えか?と思ったらちゃんと字幕仕様で、あれ?と思ったのだが普通に作中でも日本語で話している場面だった。まさか日本の新幹線に乗っていて京都で降りるなんてシーンが来るとは思わなかった。渡辺謙演じる日本人キャラの斉藤が大物設定で主人公を雇うわけだが、日本人がこういうポジションに来るのも古典SFらしい。高度経済成長期真っただ中だったころ、未来世界で欧米以外に強者となっている国の代表として日本を置くことが結構多かったのである。

ちょっと設定変えたマトリックスみたいなものなのかなぁ、と思っていたが現実世界と夢の世界、さらに1層2層先の夢の世界というレイヤー的な関連付けで興味深いものを見せてくれたので良かった。漫画とかで良くある主人公チームが複数に分かれて進む話ってそれぞれが話としては分断されがちなんだけど、この設定だとかっちり関係していくんだよな。独特な設定の作品は「主人公たちがピンチに陥る」という他の映画でもいくらでもある描写も、同様にオリジナリティが出るので面白い。映像的には回転するホテルがハイライトだろう。1層目で乗ってる車が横転して重力方向が変わっているから2層目でも変わっているとか言っても見てない人さっぱりだろうなぁ。

ところで夢と現実を行き来するという設定から予想はしていたが、やっぱり「ここは本当に現実か?」というフィリップ・K・ディック問題が発生。この作品の前に見た映画がシャッターアイランドだった(記事)のでディカプリオ主演だわ、奥さんが亡くなってるわで被りまくりである。

ディックってやっぱり凄いんだなぁ。著作が最も映画化されたSF作家なのも頷ける(というか内容もユービックだよねコレ)。ちなみにオチにも当然のように関わってくる。そりゃ、あんだけ念入りに作中でコマの描写してりゃあそうなるよね。

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