ブラックパンサー

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マーベル作品クロスオーバー企画であるマーベル・シネマティック・ユニバース(MCU)18作品目。ではあるがワカンダ王国という秘匿された国を舞台にして今までに登場したヒーローたちはほとんど登場しないので、本作だけでも十分楽しめる。

アフリカの超文明国ワカンダの若き国王ティ・チャラが、漆黒のスーツと鋭い爪を武器に戦うブラックパンサーとして活躍する。絶大なパワーを秘めた鉱石「ヴィブラニウム」が産出するアフリカの国ワカンダは、その恩恵にあずかり目覚しい発展を遂げてきたが、ヴィブラニウムが悪用されることを防ぐため、代々の国王の下で、世界各国にスパイを放ち、秘密を守り通してきた。父のティ・チャカの死去に伴い、新たな王として即位したティ・チャラは、ワカンダの秘密を狙う元秘密工作員の男エリック・キルモンガーが、武器商人のユリシーズ・クロウと組んで暗躍していることを知り、国を守るために動き始めるが……。 – 映画.com

アメコミ史上で黒人初のスーパーヒーローであるブラックパンサーの単独主人公映画。事前に唯一邦訳されているアメコミを読んだ(記事)が、そういう必要もなかったかなというくらい独立して楽しめるように作られている。

以前のマーベルはなんかヴィランのキャラが弱いなぁという感じだったのが、『シビルウォー』(記事)のジモ、『スパイダーマン:ホームカミング』(記事)のヴァルチャーみたいないい感じのヴィランが出てきたところに今回のキルモンガーも印象的な設定で登場してきた。貴種流離譚という古式ゆかしい設定をヒーローではなくヴィランでやってくるとは。印象的なヴィランを見てると、戦闘能力自体は大したことない(キルモンガーも素の状態でハーブとスーツ有りの陛下とタイマンしたらまず勝ち目無いだろう)分、動機や行動にドラマを持ってくるのがいいのかもしれない。単なる暴力的な乗っ取りではなく、ワカンダの正式な決闘に基づいて「正しく」王座に着くあたりが凄い知的。

キルモンガーは乱暴な思想ではあるものの「弱き人間の力になれる能力は独占せず、広めていかなければならない」という考え(これだけ書くととてもラスボスとは思えない)は父親をはっきり継承していて切ない。「ワカンダの夕日は世界一綺麗だ」っていうのを信じるような純粋な奴なんだよなぁ(冒頭のおとぎ話がティ・チャカとティ・チャラじゃなくて、こっちだったのは話の作りが上手いなと思った)。ヴィランだから倒されはするんだけど、この思想は事件を通してティ・チャラに受け継がれているので、ある意味では目的が達成されている。鎖国的な思想が続いていた場合、アベンジャーズ決裂後のキャプテン・アメリカ一派への対応に影響するかもしれないから、最後のおまけ映像以外に他のMCUヒーローが一切出ない今回の話でも地味に重要なエピソードなんだな。

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