大統領の陰謀 (映画)

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1972年に起きたウォーターゲート事件をワシントンポストの記者ボブ・ウッドワードとカール・バーンスタインが追い続け、ついには当時の大統領であるニクソン率いるホワイトハウスの不祥事を暴くに至った実話を基にしたノンフィクション映画。ウッドワードとバーンスタインが上梓した同タイトルの書籍(記事)を底本としている。

ウォーターゲート事件の知られざる真相を暴き、ニクソン大統領を失脚に導いたワシントン・ポスト紙の記者カール・バーンスタインとボブ・ウッドワードの回顧録を映画化した社会派サスペンスドラマ。1972年6月、ワシントンD.C.のウォーターゲートビルにある民主党本部に不審な5人組が侵入し、逮捕される。ワシントン・ポスト紙の新米記者ウッドワードは裁判を取材し、当初は単なる窃盗目的と思われた犯人たちの裏に何か大きな存在をかぎとる。先輩記者のバーンスタインと組んで事件の調査にあたることになったウッドワードは、情報提供者ディープ・スロートの助言や編集主幹ブラッドリーの後ろ盾を得て徐々に真相に迫るが……。 – 映画,com

2018年2月に放映となった『ザ・シークレットマン』(記事)及び3月放映の『ペンタゴン・ペーパーズ』(記事)の予習として、原作となる書籍を読んだうえで視聴した。

原作視聴済みで登場人物や話の流れが既知であったので話もスラスラ入ってきたが、ロバート・レッドフォードとダスティン・ホフマンが険しい顔で電話するシーンがやたらと続く(実際にそうだったのだからしょうがないのだが)のを前提知識なしで見るのは結構辛いかもしれない。放映当時(ウォーターゲート事件から4年後の1976年)の視聴者はニュースなどで記憶が新しいからこれで大丈夫だったんだろうな。

ディープ・スロートがウッドワードに言う「金を追え(Follow the Money)」は結構有名な台詞らしいが、この映画を見るまで知らなかった。なにせ原作には登場しない発言である。事件調査の序盤に「ニクソンの選挙運動資金からウォーターゲート侵入犯の内の1人の口座に振り込みがあったことが判明する」という重要な流れがあるが、その辺から作られたものなのかな……とか思っていたが、答えに近いものをウッドワードが後年に上梓した『ディープ・スロート 大統領を葬った男』(記事)で自ら語っていた(p75付近)。選挙運動資金からゴードン・リディらが5万ドルを超える大金を引き出していた事実に対して、フェルトが金の流れが重要だという含みのことを言ったことがあるということだったが、そういう発言そのもの自体は無かった、ということらしい。

原作では中盤に来るピンチ(紙面で嫌疑をかけた首席補佐官ホールドマンに対して、彼の補佐だったスローンの弁護士がテレビカメラの前で関係を否認)が終盤に来ている。「こういうピンチ入れるんなら、作劇的にはもっと前半に入れたほうがいいんじゃないかな」と思っていたら、このピンチでしてやられたワシントン・ポストが体勢を立て直す、いわゆる俺たちの戦いはこれからだエンドで終了。その後タイプライターの文面で、その後作中で嫌疑が掛けられた有力者たちが軒並み有罪判決を食らったという内容をダイジェストで伝えてエンディング。

ちょっと残念であるが、ウォーターゲート事件とホワイトハウスの関係がはっきりして公に調査が始まってからは主役が新聞社から離れて行ってしまうところがあり、原作でもそこまで長く紙面を割いていないところがあるので「なりふりを構わない政府の恐ろしさ」を強調する場面で締めたのかもしれない。

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