デッドプール/パニシャー・キルズ・マーベルユニバース – カレン・バン, ガース・エニス

パニッシャーがマーベルヒーロー/ヴィランを全員殺していく問題作Punisher Kills the Marvel Universeと、そのオマージュでデッドプールが全員殺していくDeadpool Kills the Marvel Universeを収録。表紙は知名度の高いデッドプールのものになっているが、結構切ないエンディングのパニッシャーの方が好きかな。

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概要

11月冒頭、AmazonのKindleストアでアメコミ原書の一大セールがありアホほど買ったのだが、その中の一つにDeadpool Kills the Marvel Universeというのがあった。前から表紙だけ見たことあったので買ったのだが、後からこの作品はPunisher Kills the Marvel Universeが先にあってそれのオマージュ作品だということを知り「アメコミってマジでこんなんばっかりだな……」と思いながらこっちも買った。

読んでる途中でふと日本語版のDeadpool Kills the Marvel Universe見たら邦訳版はパニッシャーとデッドプールの話が両方入ってると聞いてがっくり。「だったら最初からそれ買えばよかったな」と思いつつも、しょうがないので購入した英語版を読んだ。

英語で原書読むのはこれで4・5冊目。時間かかるかなと思ったがアメコミ読むのって事前のキャラの知識が有ると無いとで全然違う。いきなり当然のように出てきたキャラクターや、会話の中に混じるキャラクターが見知ったものであるとスムーズに読める。特にこういうオールスター登場的な話だとなおさらだ。

余談ながら今までアメコミはiPad miniで大きなサイズのままで見ていたのだがKindleの拡大機能使ったら意外とiPhoneでも見られた。これ見てて思ったのだが自分が時間かかってる理由の一つに導線がうまく出来ていないっていうのがあるのかも知れない。アメコミは情報量が多いんだよね。それをマジマジと見ないともったいないのも事実だけど。

Punisher Kills the Marvel Universe

読んでて一番思うのは「あれっ?マーベルヒーローって銃で撃ったら死ぬの?」だった。死にそうにない奴らばっかりに見えるんだけど普通と死ぬ。結局終盤時点で500人くらい殺したらしいのだがよくそんなに倒せたな。

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ガース・エニスって名前は聞いたことがあったけど初めて読んだ。漫画原作者である一方ヒーローものはメインの守備範囲ではない人らしいが、そういう部分が関係しているのかも知れない。

デアデビルの知識が無いので終盤の展開はアメコミファンより驚くことが出来た。特殊な能力なんにも無い中で超人相手に凄い心血を注いできたパニッシャーさんが辿り着いた先が切ない。

Deadpool Kills the Marvel Universe

デッドプールは実際に原作を読んでいる人と、「第4の壁を越えて無茶苦茶する凄い奴がいるんだぜ!」と伝聞で聞いているだけの人との印象にかなりの隔たりがあるなと前から思っている。で映画版は後者の人たちに合わせているなぁと感じているのだが、そっちの印象で読むとなんじゃこりゃってなる内容だと思う。

(ヴィランが余計なことしたせいで)自分が作られたフィクション作品のキャラクターであり漫画家たちが描く限り永遠に戦わせ続けられると覚醒したデップーさんがマーベルヒーロー/ヴィランを解放していく話。狂気といえばそれまでだけどデップーさんは実はこの狂気とスレスレというか同居してるキャラなんだよね。メタ的に見りゃデッドプールは人気キャラだしなんでも許されるところがあるから無茶苦茶な企画でも押しつけられるみたいな話なんだが、ラストはその因果応報というかこういう話なんだからまぁ最後はそこ行くよねって感じ。

それで読み終わった後に思ったんだけど、結局パニッシャーさんの話との関係そんなに無くない……?

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