郵便配達は二度ベルを鳴らす – ジェイムズ・M・ケイン

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タイトルは印象的だし知っているけど実際に読んだことは無いという古典の代表ともいうべき作品。今までに4回も映画化されている。

文庫で200ページくらいの中編である為、さらっと読んでしまった。不倫関係となった男女が、共謀して夫の殺害を企てるも予期せぬ展開に……という内容の犯罪小説(クライムノベル)。

発表されるなりベストセラーになるが、性と暴力が登場するセンセーショナルな内容で問題視され、映画化自体はすぐに決定するものの放映まで12年もかかったという。解説などでも触れられているが、そういった描写は今となっては大したことが無いというか、むしろ簡素なものに見える。

主人公らが犯罪を犯し警察からの追及を逃れるという内容であり、当時ハードボイルドとかタフとか言われていたそうだが、作者のケインがそれを嫌がっていたのは読んでみるとよく分かる。やり手の主人公が活躍する話ではなく、弱い主人公がどんどん翻弄される話なのである。

作中には郵便配達が登場しないこの作品に、このタイトルが付いている理由は諸説あるらしい。ルース・スナイダー事件という不倫相手と共謀して夫を殺害するという作中と同じ事件が実際にあり、これが作品の元ネタとなっている。ここでルースが夫の保険金を有利に受け取れるように、保険会社からの配達の際には二度ベルを鳴らすよう郵便配達に伝えていたらしく、その着想から二転三転あってこうなったようだ。

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