アルテミス – アンディ・ウィアー

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『火星の人』のアンディ・ウィアーの2作目。月面都市アルテミスを舞台にしたハードSFで、舞台設定は非常に魅力的であると思うのだがなんというか全体に流れる軽妙なノリが個人的に合わなかった。

20世紀FOX映画化決定! 今度は月だ! 『火星の人』に続く、全世界待望の第二作。人類初の月面都市アルテミスで暮らす女性ジャズは、謎の仕事のオファーを受ける。それは月の運命を左右する陰謀へと繋がっていく – Hayakawa Online

個人で書いていた作品『火星の人』が書籍化され映画化(記事)もされたシンデレラボーイ、アンディ・ウィアーの2作目。

巻末の解説(早川書房は電子書籍でこれを削ることが多いが、今回はKindleでも読める)にこの作品が生まれるまでの悲喜交々が説明されているがなかなか難産だったようだ。一度ヒットした作家が次からは入念に準備しようとするのはよくあることだが、世界観の方を先に作ってその中でキャラクターと話を動かそうとしたら上手くいかない……というのはやっぱりオタクのサガなんだろうか。それでも終わりまで書いて形にできるのは一握りの人なんだけれども。

結局3バージョン目となる本書の物語は、月面都市アルテミスに住む主人公ジャズが大金を稼げる怪しい仕事をきっかけに月を襲う陰謀に巻き込まれていく……という感じ。このまんまだとマフィアがやってきて乗っ取られるぞ!という状況から月を救う話なのだが、SF的には夢溢れるはずのフロンティアが無残な状態になっていた方がそれらしいなぁと思わないでもない。作者の持ち味なのか悲壮的なことにはならず、終始どこか牧歌的な雰囲気がある。

そういうわけかあんまりノって読めなかった。『火星の人』はマーク・ワトニーのDIYアドベンチャーが凄い面白く読めたのに、同じく月面上の設定を踏まえたDIYで戦う本書がそんなでも無かったのはなんでなんだろうなぁ……。舞台設定は本当に魅力的だと思うんだけれども。

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