機動戦士ガンダムTHE ORIGIN Ⅰ 青い瞳のキャスバル

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1979年から始まり、今年(2015年)で約36年も続いているガンダムシリーズの最新作である。正確には映画上映ではなく、OVAの特別上映という形になる。

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前置き

私はガンダムシリーズを一通りすべて見ているのだが、この「一通りすべて」というのは「大量にある派生作品などは除いて、映像化されたものは」という意味である。THE ORIGINも存在は知っていたものの、ファーストガンダムはTV版も劇場版も両方見ているからいいかな、と思ってチェックしていなかった。

そういうわけで本作の上映が決まってから慌てて原作漫画を読んだわけだが、なかなか過去編が始まらなくてなんだこれ?と思ってしまった。映像版THE ORIGINは4部作想定で、漫画版THE ORIGIN全23巻(+番外編の24巻)のうち、9巻~14巻で扱っている過去編の映像化。第1部は9巻の内容を丸々扱っているので、その部分だけ予習したい方は9巻だけ読んでおけばよい。(ただし冒頭の戦闘シーンのみ14巻の時系列の内容である。戦闘シーンが無いと製作の許可が下りなかったんだろうなぁ……)

感想

監督が安彦良和本人である為、原作者の意図が伝わっていないという部分は皆無である。原作ありの作品においては珍しいことかもしれない。

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安彦良和の漫画のテイストが良くも悪くもそのまま映像化されている。特に基本的にはシリアスなストーリーの中で、コミカルな表現が若干浮いているという指摘が、ネット上の感想などを見ていると散見される(代表的なのはタチ少尉がキャスバル達の入った貨物コンテナを通すシーンだろう)。漫画では小さなコマで行っているのでそれほど目立たないが、映像ではどれも大写しになるので目立ってしまうのである。

私としては安彦テイスト入れなくてどうするのさ?という印象なので問題無い。周りに反対の声があったにもかかわらず、幼少期のキャスバルの担当声優に田中真弓を推したのも安彦なので、そのあたりも含めて自分の望むように作っているように思える。

個人的にはファンが喜ぶようなところをもう少し増やしても良かったと思う。ジオン・ズム・ダイクンは死後も影響を与える人物なので描写を多くしても良かったのではないか。せっかく演説シーンがあるんだから、ダカール演説と同じ発言(つまり未来で息子が父親の発言を引用していることになる)とかあったら個人的にはアツいのだが……。

とまぁ、ガンダムファン以外にはチンプンカンプンな期待を催すようなシリーズではあるということだ。次回は半年後の2015年秋に予定されている。

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